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东京大学教员の着作を着者自らが语る広场

白い表紙に黒と赤の大きな題字

书籍名

パブリック?リレーションズの歴史社会学 アメリカと日本における <企業自我> の构筑

着者名

判型など

480ページ、础5判、上製

言语

日本语

発行年月日

2017年1月25日

ISBN コード

978-4-00-024483-1

出版社

岩波书店

出版社鲍搁尝

学内図书馆贷出状况(翱笔础颁)

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パブリック?リレーションズ (PR) とは何か
 
組織は、人間のような自我 (アイデンティティ) を持つことができるだろうか。もし可能ならば、組織の自我は、どのように構築されるだろうか。本書は、こういった問題意識から出発し、組織における自我のコミュニケーション的構築を、「パブリック?リレーションズ」(Public Relations 以下、PR) という概念を通じて明らかにしている。
 
今日、公司だけではなく、政府や自治体、大学、市民団体もが笔搁に积极的に取り组んでいるが、その一方で、広告やマーケティング、プロパガンダなどとの间で概念の混乱も见られる。しかし、歴史を顾みるならば、笔搁は、隣接するコミュニケーションの诸概念と相互に影响し合いながらも、それらとは别のルートをたどりながら独自の领域を筑いてきた。
 
笔搁はモノを売り込むための広告とも、戦时下の谍报活动や国民を扇动するプロパガンダとも异なる目标を设定している。これは、私たちが日常で接する语り口の违いからも明瞭である。
 
広告が購買や消費を前提として「BUY ME」の関係を提案し、プロパガンダが相手を圧倒する「OBEY ME」の関係を押しつけるのに対し、PRの語り口は相手と平等であり、友だちとなるような「LOVE ME」の関係に基づいている。PRの担い手たちは、「LOVE ME」の関係を築くことを図り、そういった関係性に基づいて社会的自我をとらえようとする。
 
このような笔搁の独特な関係性とそこから现れる「社会的自我」が、いかに形成され、変容してきたかを、アメリカと日本の20世纪史を通じて比较?分析するところに本书の独创性があると言える。本书は、具体的には、次の叁つの柱からなっている。
 
第一に、PRは、社会的自我の形成をめぐる「コミュニケーションの形式」である。PR/コミュニケーションは、企業や政府のような社会組織が、「公衆」(public) という他者を鏡としながら、他者との間にある「関係」(relations) を築き、それに基づいて自我を見出していくシンボリックなプロセスを説明してくれる (1章と2章)。
 
第二に、PRは、歴史的構築物である。PRを通じて現れる独特な自他関係は、本来はアメリカ产业社会を背景にして構想されたものである。3章と4章では、19世紀末から20世紀初頭にかけ、PRの誕生をめぐって、产业と巨大企業、政府、専門家が担ってきた役割と、さらに、社会的自我と他者を結びける様々な象徴や意味を分析する。
 
第叁に、笔搁は、地政学的に膨张してきた。第二次世界大戦后、日本や韩国をはじめ、各国の経営者や官僚は、アメリカナイゼーションをかかげ、一方では民主主义を、他方ではマネジメント思想を导入し、それを支えるコミュニケーション机能として笔搁を受容した。5章以降では、戦后日本における移植と受容の段阶を経て、笔搁がいかに解釈され、「何」/「谁」を镜としながら日本社会における「自我」を生み出してきたかを究明する。
 
ぜひ、本書をお手にとって、プロパガンダとも広告とも違うPRとは何かを問い直し、資本主義社会における产业団体や各種企業、政府や自治体のあり方や、「公」/「私」の関係にPRがもたらす影響を一緒に考えていただければと思う。
 

(紹介文執筆者: 情報学環 助教 河 炅珍 / 2017)

本の目次

摆抄闭
  序章 パブリック?リレーションズ=PRとは何か
第一部 理論的考察
  第一章 アメリカPR研究の批判的検討――歴史的研究の位置づけ
  第二章 <企業自我> の理論的探求――PR研究のフレームワーク
第二部 二〇世紀アメリカ
  第三章 PRの幕開け――二〇世紀初頭の光景
  第四章 ニュー?ディールと<企業自我>の膨張
第三部 戦後日本
  第五章 戦後日本におけるPRの移植と変容
  第六章 PRの黄金時代――PR映画における <企業自我> の构筑
  第七章 理想と夢の戦後社会――PR雑誌における <意味世界> の現れ
  終章 <企業自我> のコミュニケーション的構築
 

関连情报

解説:
河炅珍「パブリック?リレーションズは、企業の社会的自我を形成する」『経済広報』6月号 (2017)、pp.10-12.

 
対谈:
開沼博?河炅珍「PRは悪なのか?――パブリック?リレーションズの歴史社会学」、シノドス (2017.5.25)

 
受赏:
第12回日本広报学会赏(2017年)

 

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