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东京大学教员の着作を着者自らが语る広场

白い表紙に赤いライン

书籍名

宗教の世界史 6 道教の歴史

着者名

判型など

360ページ

言语

日本语

発行年月日

2015年3月

ISBN コード

978-4-634-43136-2

出版社

山川出版社

出版社鲍搁尝

学内図书馆贷出状况(翱笔础颁)

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今日、道教は「后汉の五斗米道あるいは太平道より始まる中国の伝统宗教」と説明されることが多い。しかし、近代以前の中国の人々によって记された様々な文献を読むと、「道教」と呼ばれるものの范囲はこれと少し异なっている。本书は冒头の序章でこの事実を指摘しつつ、何故このような违いが生じたのか原因を考える。
 
古代中国に现れた多様な思想家たちはいわゆる诸子百家に分类され、そのうち老子や荘子などが「道家」とされた。今日「道家」というと、これと同様にやはり老荘を指すのが一般的だが、中国史の実态はそうではない。「道家」はその后、神仙説そして五斗米道や太平道なども巻き込みつつ范囲を拡大してゆく。そして六朝时代后半に儒仏を「儒教」「仏教」と呼称するのが一般化するのと连动して、この拡大した「道家」が「道教」とも呼ばれるようになってゆく。孔子由来の儒教、釈迦由来の仏教、そして老子由来の道教というこの「叁教」を、中国の叁大教学体系と认识するのが、前近代の中国で基本となる思考様式であった。
 
その后、明治の日本で输入した西洋の诸概念のうち谤别濒颈驳颈辞苍に対応させて「宗教」という言叶と概念が创出され、これが「哲学辫丑颈濒辞蝉辞辫丑测」とともに中国の伝统文化理解にも适用されて、「道家」は老荘の哲学、「道教」は宗教という振り分けが行われた。その结果、「道教」は宗教的教団组织をもつ后汉の五斗米道もしくは太平道から始まるとされた。このような认识は20世纪以降、日本から波及して中国をはじめ世界にもかなり広まることになる。
 
しかし、そのような「道教」は必ずしも19世纪以前の歴史を生きた中国人の考え方、およびその考え方に基づいて生じた様々な言説や出来事に正确に即応してはおらず、中国の歴史现象を正しく説明することは出来ない。近代以降の「道教」解説の多くはこの问题をはらんでいる。本书はその解决のために、伝统的中国人が本来考えていた「道教」の范囲と内容を基本として「道教の歴史」を叙述した。むろん今日一般的に「宗教」と规定して説明される「道教」についても留意したが、それ以前の千数百年のあいだ中国の歴史とともに歩んだ当事者の「道教」をより重视する。
 
「儒教」もしばしば宗教か否かが议论される対象であるが、そもそも「儒教」や「道教」と呼ばれた长い歴史と复雑な内包のある中国の伝统文化に、「宗教」という西洋で形成された概念に基づく単纯な把握がどの程度有効なのか。まずはこの点からはじまる大きな诸问题を読者に一绪に考えてもらいたいというのが、本书の根底にある密かな意図である。
 
第一章以下の具体的な「道教の歴史」の叙述は、30年以上にわたって文献研究と実地调査の双方で道教に向き合ってきた着者の知见を最大限に注ぎ込みつつ、学界の最新の成果も取り入れ、できる限り整理に工夫を加えてまとめた。初学者にもわかりやすいように写真の选択や図版の作成にも相当な労力を注いだほか、歴史上次々と现れる道教各派の思想教説がどのような内容か简洁に理解できるように特に配虑した。
 

(紹介文執筆者: 人文社会系研究科?文学部 教授 横手 裕 / 2017)

本の目次

序章  中国の歴史と道教
第一章  道教の起源 先秦~後漢
第二章  信仰と諸経典の形成 後漢~六朝末
第三章  統合と成熟 六朝末~五代
第四章  変容と新たな歩み 宋遼金元
第五章  伝統の継承と多様化 明~清
第六章  近代化の混乱と再出発 中華民国~現在
 

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