春雨直播app

東京大学学術成果刊行助成 (東京大学而立賞) に採択された著作を著者自らが語る広場

白と黒の表紙

书籍名

シュッツの社会科学认识论 社会の探究が生まれるところ

着者名

判型など

304ページ、础5判

言语

日本语

発行年月日

2023年3月10日

ISBN コード

9784771036949

出版社

晃洋书房

出版社鲍搁尝

学内図书馆贷出状况(翱笔础颁)

英语版ページ指定

英语ページを见る

本書はアルフレート?シュッツ (Alfred Schütz) の社会理論と認識論を体系的に研究した本である。シュッツは1899年にオーストリア (ウィーン) で生まれ、1959年にアメリカで亡くなった哲学者?社会学者である。ユダヤ系の出自を持つシュッツは、ナチの影響で故郷のウィーンを追われ、1930年代末にニューヨークに亡命した。シュッツの著作は没後に広く読まれるようになり、「現象学的社会学」やエスノメソドロジーなど、1960年代以降の社会学の展開の礎となった。
 
シュッツの魅力は、日常生活のしくみを説明する概念を作っている点にあるだろう。例えば、私たちは日常生活の中で、自分にとって関係のあることと関係のないことを区別している。このことをシュッツは「レリヴァンス (関連性)」という概念を用いて説明している。シュッツによれば、日常生活において私たちの意識はそのつどの行為に関係がある (レリヴァントである) ものごとに向けられ、それ以外のものごとは後景化される。日常生活が社会学の研究対象として注目されるようになることで、シュッツの著作は多くの読者を獲得した。社会学やその関連領域では、今なお多くの研究者がシュッツに関心を寄せている。
 
しかし、なぜシュッツは日常生活のしくみを説明しようとしているのかを考えるとき、もうひとつの主題が浮かび上がる。それは「認識論」である。社会を対象とする科学的認識はどのように行われているか、社会科学者はどのように知を産出しているか、というのがシュッツの問いである。社会科学 (社会を対象とする学問全般、とりわけシュッツにおいては社会学) が知を生み出すことはいかにして可能か。この問いに対する答えの途上に、日常生活のしくみの探究が位置しているのである。社会科学者は日常生活者を研究対象とするのであるが、社会科学者自身もまた日常生活を営み社会のなかで暮らしている。それゆえ先述の問いに答えるには、日常生活を営むことと科学的な認識を行うことの関係性を問うことが不可欠なのである。この問題を本書では「生と認識の問題」と定式化している。
 
本书はこの「生と认识の问题」に沿って初期から晩年までのシュッツの思考の歩みを跡づけている。シュッツに関する研究书は数多く存在するが、本书のように初期から晩年までを1つのテーマに沿って时系列的に扱っているものは少ない。また既存研究で十分に検讨されてこなかった草稿、书简、手书きメモなどの资料も本书では取り上げている。これらの资料に依拠することで、シュッツが同时代の哲学者や社会学者とどのように向き合っていたかを明らかにしている。
 
2000年代前半にドイツ語版全集 (Alfred Schütz Werkausgabe) の刊行が始まったことで、シュッツ研究は新たなステージに入った。全集の刊行によって、シュッツを網羅的かつ体系的に研究するための基盤が整備されたのである。本書の刊行後も、シュッツに関連する新たな研究が生み出されていくだろう。本書が「シュッツについて知りたいならまずはこの1冊!」という本になってくれれば、著者としては嬉しいかぎりである。
 

(紹介文執筆者: 高艸 賢 / 2023年3月17日)

本の目次

はじめに
 
目次
凡例
 
第1章 序论&尘诲补蝉丑;&尘诲补蝉丑;生と认识の问题
第2章 先行研究の検讨
第3章 シュッツ科学论の思想史的位置
第4章 前科学的な生の次元へ&尘诲补蝉丑;&尘诲补蝉丑;シュッツのベルクソン受容
第5章 体験からの疎隔としての社会科学&尘诲补蝉丑;&尘诲补蝉丑;『社会的世界の意味构筑』を読む
第6章 生世界概念の导入&尘诲补蝉丑;&尘诲补蝉丑;生成から世界への内属へ
第7章 多元的现実と意味领域
第8章 间主観的探究としての社会科学&尘诲补蝉丑;&尘诲补蝉丑;レリヴァンス、相対主义、価値自由
第9章 理解社会学の论理&尘诲补蝉丑;&尘诲补蝉丑;事例研究とは何か
第10章 结论
 
あとがき
 
文献
事项索引
人名索引

関连情报

受赏:
第3回东京大学而立赏受赏 (东京大学 2022年)&苍产蝉辫;&苍产蝉辫;
/ja/research/systems-data/n03_kankojosei.html
 
関连论文:
「アルフレート?シュッツの社会科学の基礎づけにおける生世界概念の導入の契機と意義——生成から世界への内属へ」 (『社会学評論』第69巻第4号 pp. 468-484 2019年)

 
「Inconsistency Between Solitary Ego and the Social World?」 (Schutzian Research Vol. 9 pp. 49-64 2017年)

 
「シュッツの社会科学基礎論における生の諸相――体験次元と意味次元の統一としての主観的意味」 (『現代社会学理論研究』第11巻 pp. 55-67 2017年)

 
「体験と認識のはざまで――初期草稿におけるシュッツの問題関心と意味生成」 (『ソシオロゴス』第40号 2016年10月)